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iPad とウェブの進化 (クラウド、モバイルとセマンテックの時代へ)

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どうも、Jack です。

iPad を語るとき、さまざま切り口があります。たとえばSafariでホームページを快適に閲覧できるという切り口。またiPad用の優れたアプリという切り口。YouTubeを手軽に楽しめるという切り口。iWorkというオフィスアプリのビジネスツールという切り口。日本で iPad が発売されてからまだ1週間しかたっていないというのに、すでに多くの人が iPad の魅力をブログやツイッターを通じて秒ごとに語っています。

ボク自身は、iPadを、ウェブの進化の過程のなかで捉え、また理解するという視点が必要なのではないかと感じています。このエントリでは「iPad とウェブの進化 (クラウド、モバイルとセマンテックの時代へ)」と題して、Web 2.0、3.0 時代における iPad の役割を少し想像したいと思います。

ipadweb302.jpg

「Web 2.0」ということばが世に現れてずいぶん経ちました。ウェブを日常的に使っている人はみな Web 2.0 時代に生きていると言っても言い過ぎではないと思います。すくなくとも Web 2.0 的なサービスを享受しています。ここで、Web 1.0、2.0 についてざっくりと振り返ってみたいと思います。

Web 1.0 とは何でしょうか? 知りたい事柄について、ヤフー!を訪れ検索していた時代です。たとえば「京都の川床でおいしいご飯を食べたい」とすると、 ヤフー! のサイトに行って、日本→関西→京都府→京都市→食事 などとディレクトリ構造のなかから情報を手に入れていた時代です。いまでもあるけれど、少しオールドスタイルですよね。Web 2.0 とは質的に異なるウェブのあり方であると、反語的にいうこともできます。

ではWeb 2.0 とは何でしょうか? 具体例でいいますと、たとえばツイッターや mixi、Facebook で「京都の川床でおいしいご飯を食べたいんだけど、誰かいいところを知らない?」と聞いて、だれかが「どこそこは前に言ったけど、すごくよかったからオススメだよ!」と返事が来るようなことです。言い換えるならばソーシャルネットワークが発達しています。またブログやポッドキャスト、RSS、Wikipediaが Web 2.0 の代表的なサービス、テクノロジーです。YouTube や はてなブックマーク、MySpaceもWeb 2.0を表すサービスです。また、クラウドコンピューティングが盛んになった時代です。

さて、Web 3.0 はどういうものでしょう? ここで Wired Vision の記事「Web 3.0はセマンティック+モバイル」を引用します。この記事によれば、 Web 3.0とは、「セマンティック+モバイル」と端的に表しています。

「(計算機科学者の)Gruber氏は、『Web 3.0』カンファレンス最終日の1月27日(米国時間)、セマンティック化されたインターネット――利用者の状況を理解して積極的に補助を行なうインターネット――を実現する自然な媒体はモバイル機器だと主張した。」

アップルは今年1月、スペシャルイベントを開き、iPad を発表しました。その際にスティーブ・ジョブズさんから「Apple自身をモバイル機器会社だと考えている」という発言がありましたが、これは Web 3.0 への進化を考えれば、まったくもって自然なことであるとボクは受け止めました。

この発言に対して激しい拒否反応を示したアップルユーザもいますが、べつにデスクトップの Mac Pro や iMac をアップルがやめてしまうという訳ではありません。ウェブの世界はモバイルに向かっているという明白な予測/事実に基づき、アップルはそう述べました。べつに突飛な発言でもなんでもありません。またほかのコンピュータメーカーもまたモバイルが重要であると考えているのは、普段からIT関連のニュースを見ていれば明らかなことです。

ここで、インターネット進化の3段階を図式化してみました。下の通りです。

ipadweb301.png

ボクはアップルファンであるため、アップル製品をこの図に用いましたが、他の会社にとっても同じ図式を描くことができます。デスクトップからクラウドへ、そしてモバイル+セマンテックというウェブ進化の流れは、アップルにとっても、他社にとっても変わりはありません。この進化の中で、コンピュータに物理的なキーボードはなくなります。iPhone や iPad、あるいは Google の Nexus One にバーチャルキーボードが搭載されているのはまた必然です。(iPadのキーボードドックは進化の過程の副産物のようなものです)

***

今回 iPad が発売され、ボクもこの1週間使い倒しました。その結果 iPadが非常に優れたプロダクトだということがわかりました。これはウェブに関心のあるひとはみな手にしていい製品です。日本ではいちばん安価な iPad は Wi-Fi 16GB のモデルであり、48,800円ですが、けっしてその値段を出して損をしたと思うことはないのではないか、と考えています。iPhone が発売されたときにもこのブログで同じことを述べましたが、タバコとかお酒とか月ぎめの新聞とか週刊誌とか、そういうくだらないものにお金を払うのであれば、iPad Wi-Fi 16GB に投資した方がよほど人生を豊かにしてくれるとボクは確信しています。

また同時に使っているうちに iPad が弱い部分もわかりました。これはボクの個人的な印象なのですが、クラウドによるサービスが iPad には欠けていると感じました。iPad は、もっとネットのサービスと融合していいでしょう。たとえばMobileMe。これはiPad利用者はすべて自由に使えるようにすべきではないでしょうか。ボクは MobileMe を購入して使っていますが、なくてはならないサービスです。自宅にある Mac 3台、iPhone 1台、iPad 1台、会社の Windows PC 1台。これらが簡単にデータの同期ができる。こんなにありがたいものはありません。

いっぽう Google は無料でそのようなサービスを提供しています。これはアップルにとっては不利な点ではないだろうか、と感じています。さいきんMobileMe が無料になるかもしれないという噂が出ています。噂ですから話半分で聞いていればいいのですが、ボク自身はぜひとも無料にすべきだ、と考えています。とりわけMobileMeの基本的な部分(住所録、ブックマーク、カレンダの同期)については、ユーザに無償提供して Google に対する競争力をつけるべきだと感じています。

またもう一点、iTunes がもっとクラウドサービス化すれば、iPad はもっと魅力的になるのではと感じました。これまで iTunes Store を通じてたくさんの曲を買いましたが、それらをすべてiPadと同期するのはとても面倒です。いちど購入したものは、気が向いたときに 3G や Wi-Fi で聞けるようにできないものか。せっかくの大事な音楽データをかならず同期しなくてはいけないというのは、これまでiPodでそういう理屈でやってきているのでわかりますが、これからの新しい時代には、iPadに向けてストリーミングで配信するなどといった工夫が将来的には欲しいと感じました。(似たような発想で「Air Video」というアプリがあります。)

***

さて、さきに引用した Wired Vision のエントリの続きに戻りましょう。さきの記事では、Web 3.0 をモバイルとセマンテックであると定義しました。そして Web 3.0 時代における具体例として、次のような絵空ばなしが取り上げられています。

「たとえば、『アバター』をIMAXで上映している近所の映画館と、数ブロック以内で午後7時から席が空いているおしゃれなイタリアンレストランを探すようにSiri(筆者注:モバイル機器を「あなたの個人秘書」にしてしまおうという無料のサービス)に頼むと、チケットの購入とレストランの予約を手伝ってくれる。利用者の言葉を解釈して商用サービスとして認識し、上映スケジュールやレストランのデータベース、マッピングサービスなどを活用し、動的に組み合わせて質問に答えてくれるのだ。

Gruber氏によれば、Siriに「酔っ払った。家へ連れてってくれ」と言えば、タクシーを呼んでくれるだろうという。そして、Siriはユーザーの世界について次第に学んでいくので、「オフィスの近くにあるバーを探せ」と言うと、それを検索できるという。」


この具体例中の「Siri」は、「iPad」や「iPhone」と読み替えてもまったく差し支えありません。なぜならアップルは今年4月 Siri社を買収したからです。ボクは、ここで描かれたような絵空事は、もうまもなくやってくると推測しています。

iPadにはマイクが内蔵されています。いまのところ、iPhoneについている録音アプリは標準では搭載されていません。しかし、Web 3.0 時代において Siri 社のようなセマンティック的な機能を使うためには、マイクがなければなりません。アップルは将来そこを見据えているからマイクをつけているのだとボクは考えています。

iPadの時代はまだ始まったばかり。発売してたった2ヶ月しかたっていないのに、200万台も売ってしまった。iPad は驚くほどよくできたハードウェア/ソフトウェアを備えており、ユーザがそれに満足していることの証左ともいえます。これからも iPad ユーザが増えるにつれ、さきに述べたクラウドサービス、そしてセマンテックウェブはますます深みを増していくものとなるでしょう。そう考えるとワクワクしてきませんか?  iPad を手にすることは、ウェブの未来への入り口に立つことと同義だとボクは考えています。


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