MacBook Pro Retinaディスプレイの特徴のひとつは、光学ドライブを取り外したことです。
たしかに CDをiTunesに頻繁に取り込んだり、DVD を Mac で頻繁に鑑賞したりしているひとにとってはデメリットといえましょう。
しかし光学ドライブを取り外したことで、同様に、MacBook Pro Retinaディスプレイモデルの本体が薄くなり、本体の重量を軽くなることに成功しています。具体的にどれだけ減っているかはわかりませんが、ともかく重量 2.56 kgであったMacBook Pro 15インチが2.02 kgになっております。これはすばらしいことだといえます。
光学ドライブを取り外したことは MacBook Air が先に実現していたわけですが、その背景には音楽を販売する iTunes Store は世界で最も大きな販売店になったこと、また DVD はすでにレガシーの技術で、それほどきれいな画質でもなく、iTunes Storeや Huluのような会社が提供する動画配信サービスの方がすぐれていることなどがあります。
またMacのアプリケーションは Mac App Store で多く配信されています。Office for Mac や ATOK などもオンラインで販売されており、光学ドライブを必要としません。
せいぜい年に数回しかつかわない光学ドライブは外に出してしまえばよいというのは合理的な判断です。Apple USB SuperDriveはわずか7,800円です。サードパーティなら、デザインが劣るかもしれないが、もっと安いものがあります。さらに光学ドライブはそれを備えた別の Mac や Windows のものを借りることもできます。この場合は追加コストはゼロです。
以上、考察したようにMacBook Pro Retinaディスプレイモデルの拡張性は乏しいが、しかし実際上は問題ないと私は考えます。ある程度の拡張性を犠牲にして、薄型化・軽量化を実現しているMacBook Pro Retinaディスプレイモデルはもっとも望ましいスペックを体現しているハイエンドノート型コンピュータであると私は理解しています。